2017年04月18日
名前
「人は自分の感情に名前がついていないことに耐えられないのだ」
・・とある小説の一説
言葉っていうものは不完全なもので、特に感情ってものを語ろうとすればするほど、本質から遠ざかってしまうことがある。
特に愛だの恋だのって感情は、おそらく、自分にとって大切だから・・なんだろなぁ・・
だからこそ、まじりっけなしにならなければ言えない。
でも、自分の感情を100%一つの言葉で表現できることなんて、歳をとるにつれて減ってきたと思う。
怒っていてもどこかで滑稽だったり、楽しんでいてもどこかで淋しかったり、癒されていたってどこかでその時間の終わりを予想して切なくなったりしてきた。
それは自分の感情を抑える手段のひとつであり、同時に傷つかないように自分のココロを守る手段の一つでもあったと思う。
精神的に不安定な人と面談をすると、自分の感情をどうしたら良いのかわからずに辛い思いをしていることがある。
そういった時に本人に確認をしながら気持ちに名前を付けていく。
怒り40%、悲しみ45%、虚無感15%… みたいに。
そうやって、自分の感情に名前をつけることで、自分の感情をその外側から見ることができる。
名前を付けた分だけ他人の感情のように、一歩離れて見ることができる。
と、いいな。
なかなかうまくいかないけどね。