2018年01月08日

あけまして

新年一発目の話題としてどうかと思うのだが父が余命宣告をされた。

年末に実家に帰り、相対したわけなのだがまー何を話せばよいのかわからない。

おちゃらけるのもどうかと思うし、かといって深刻になりすぎるのもどうかと思うのだ。

変になぐさめられてもお互い嫌だろうし、微妙な距離感がうらめしい。



仕事ひとすじだった父に遊んでもらった記憶というのはあまりない。

必要だからと懇願されて母に内緒で貸した金を返してもらった記憶もない。



それでも父から多くのことを学んだこともまた事実で、

自身も親となった今、わが身と照らして父もこんな気持ちだったのだろうかとまた学ばされている。




きっとそれは父が亡くなってからも続くのだろう。

あの時父はこんな気持ちだったのか、と、その表情の意味をいつか知るのだろう。



抗がん剤の副作用でかさついた父は、浴室で転倒して腰の骨を折って更に弱弱しくなった父は、

それでも確かに僕の父であり、その事実が、ささいなやりとりがどうしようもなくやりきれずに早々と実家を後にした。



「もう帰るのか」


「またすぐ来るよ」


振り返らずに言った言葉を嘘にしないように、次にはちゃんと向き合えるようにしていこうと思う。






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Posted by こもれび屋  at 19:12 │Comments(0)井戸端会議

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