感動ポルノ

皆さんは人にやさしくされたいですか？


やさしくされると嬉しいですね。私はやさしくされたいです。

それでは質問を変えましょう。


皆さんは人に憐れまれたいですか？

憐れまれるとムカつきますね。私は憐れまれるのはまっぴらです。


「ハイ！憐れまれたいです」

と元気に答える人はあまりいないでしょう。


理由は簡単。「憐れむ」と言う行為は往々に（相手に見下されているな）と感じさせるからです。

「そんなつもりはない」

と本人が思っていても、憐れみを施したい相手をムカつかせている時点でジャンボなお世話です。


一年で一番障がい者が注目される日、24時間テレビが今年も放送されました。

障がいを抱えていても一生懸命！
山にも登ってダンスも踊って感動感動。

当事者から見たそんな番組への思いはこんなもんです。



皆そんな、ドラマの中を生きているわけじゃないんです。

幕が閉じても人生は続いていくんです。

欲しいのは憐憫ではなく過不足のない理解なんです。


ことさらに障がい者を特別視して感動のストーリーに仕立てあげる風潮に、このたび素敵な名前が付きました。

感動ポルノ



発信元はEテレの「バリバラ」という番組

「バリバラ」とは「バリアフリーバラエティー」の略で、障がい者を障がい者と思わない、とはこういうことか、という見る側が試されるような番組です。

不便かもしれねーけど不幸なわけじゃねーよ。
勝手に上から目線で憐れんでんじゃねーぞ。


という強いメッセージを感じました。

起き上がれない障がい者に河童の恰好をさせて番組中放置、とか 腕が無い人がパネラーにいるのに裏番組に出たい人は手を挙げてとか、
24時間テレビで感動した人にこそ見てほしい、刺激的なシーンが満載です。


今夜0時から再放送です。