2018年02月09日



豊かな色、と書いて「ツヤ」と読むわけなのですが、デザイン関係の仕事でもしていないとなかなか普段色って意識をすることないと思うのですね。


私的な記憶なんですが、色、というと以前ブラックな職場で数年働いて退職した時のことを思い出します。

いつもは朝の6時に横目で見るだけだった通勤途中の河原。その日は3月、午前中に退職手続きを済ませ、初めてその河原に降りた。

これからどうしようと考える間もなくただただ(終わったんだ)とふらつきながらベンチに座り、うなだれる。



ふと足元を見るとたんぽぽが咲いていた。



(きいろいなぁ)と思った。


ゆっくりと見上げると空と雲。



(あおいなぁ… しろいなぁ…)と思った。



世界はたくさんの色にあふれている。気がつきさえすればそこは、色とりどりの世界なんだ。



(そんなことも、忘れていたのか)




そう気がついた時、初めて涙が出てきた。



自分が、今、ここにいる、ということを意識する

言い換えれば現実を過不足なく認識していくやり方としてマインドフルネスと呼ばれるものがある。


今日が何年何月何日何時何分で今自分が居るのが愛知県のどこなのか、季節は?天気は?年齢は?などなど、自分が置かれた環境をひとつひとつ確認していくものなのだけれど、そんなマインドフルネスの中で「色を意識する」ってとても大切なことなんね。



身の回りの色を意識する。

それが艶やかに見えるほどに「今ここにいる」ことを思い出す。


現実感が乏しい時。忙しさに色々なことを忘れている時。

立ち止まって見渡してみるのはいかがでしょうか。









色、見えてますか?
  


Posted by こもれび屋  at 08:30Comments(0)語り